
現代の社会問題についての深刻さは、人々の注目を集めています。しかし、具体的な社会的問題を解決する方法がまだ見つからないのが現状です。特に、国の将来を担っている若者達の間に起きている道徳の衰退を表す、麻薬服用、犯罪、不倫などがどんどんと拡大しています。
この問題を解決しないまま放置すれば、国の将来が暗くなるに違いはありません。タイ国においては毎年、青少年による犯罪や麻薬服用、不倫関係問題などが深刻な社会的問題となってきました。このような問題は、一番小さな社会である家族から国への拡張をしていきます。
その小さな社会が崩壊しているように思えてならない今日この頃、これまでタイの社会の精神的柱としての寺院の責任が問われています。物質的発展だけを重視してきた国の方針は、青少年が道徳心を失う原因なのではないかという見方が高まっています。果たして、タイの仏教教団はこれらの問題をどのような役割を果たせばよいのかという難問が出てきます。
タイ国タンマガーイ寺院は、このようなタイの社会的問題の解決への道として、三つの組織が手を合わせねばならないと考えてます。それは家族と学校、そして寺院です。この三つの組織がそれぞれの立場から、青少年に対する道徳を教えれば、この問題がなくなるとみています。
この考えを実行するために、2008年、タンマガーイ寺院は国際仏教青年会と共に、「善き星」というプロジェクトを開催しました。このプロジェクトは、全国の小、中、高校生を対象に道徳を身につけることを目的にして、自分ができる身の回りの簡単な良い行いを毎日励行して、その結果を日記に書き記し、教師と両親に報告する、ということを指導しています。
善き星のプロジェクトの10項目の行い
1. 寝る前に読経する
2. 瞑想
3. 寝坊せずに起きたら直ぐ寝具を片付ける
4. 礼儀正しく、適切な服装を着る
5. 五戒を授かる
6. 両親に拝礼をする
7. 両親の仕事を助ける
8. 周囲の人の良さを見つけ、それを日記に書く
9. 教科書や役立つ本を読む
10.毎日、貯金する
このようなプロジェクトを積極的に学校に取り組んで、ようやく、その成果が顕著し遂に参加者数は50万人を超えました。そして、文部省もこのプロジェクトを支援するようになり、毎年二回、参加者全員が揃った中で省高官による成績優秀者への賞品授与式が開催されます。このプロジェクトの実施によって、タイの小、中、高校生の道徳モラルが向上したと、全国から賞賛の声が挙がっています。
参加している学校の声
この善き星プロジェクトに参加している「スッサーソンコ学校」の実例を見てみましょう。この学校はチャンマイ県にあり、都会からすごく離れています。この学校の生徒は繁栄から離れた山岳民族なので、社会的に不平等をされています。このような環境の中で生きている子供達は、不法就労をさせられたり、故郷を捨てて都会に就職に行ったりしている、という社会問題が頻繁に起きています。しかし、このプロジェクトは、子供たちに故郷に対する愛郷心を起こさせ、自分の知識を地域のために有効に開発してもらうこと、とそのような傾向が見られます。チョムナン・シュムシェン先生は、生徒がよい方向に改善していくことを次のように述べます。
「このプロジェクトを採用し始める頃、学生たちは、まだ両親に対する挨拶さえ行いませんでした。しかし、今になって学生たちはずいぶんと変わりました。家から出る前と帰宅する度に両親に礼を行っています。また、寝る前に読経と瞑想を欠かさずに行っています。このようなことを続ければ、都会への就職問題がなくなるでしょう。なぜなら、彼らは家族を愛して自分の生まれた故郷を愛するようになるからです。このプロジェクトは、子供に家族の大切さを教えるだけではなく、学問的に優れることには道徳も伴わなければならないことの重要さも教えているのです。」
スコータイ区域の教育部長ソムポン・タンティソム氏は「このプロジェクトに参加するすべての学校は、皆このプロジェクトの成果を評価しています。参加した学生は、よい方向へと変わって行きます。瞑想を通して自分の学問的な向上と、時間を守ることがよくなりました。ご両親も自分の子供への心配が少なくなります。青少年は国の発展の基礎だともいえます。ですから、このプロジェクトは長期的に国の将来の有利になるでしょう。」と語りました。
イー セーリー氏は、このプロジェクトに参加している息子の変化についてこう言いました。「息子は、このプロジェクトに参加してから、本当によい方向に変わりました。大人に対する謙虚さが生まれ、私の仕事を言わなくても助けてくれます。」
学期の間だけではなく、休みの期間においても、学生たちは、このプロジェクトの活動を続けているのです。
「私は学期中も休暇中も、お父さんとお母さんの家庭の仕事を助け、寝る前に瞑想を行っています。このプロジェクトに参加した後、私はよい友達を作ることがたくさんできました。今は、もう独りぼっちになるなんてぜんぜんないのです。次の学期にも、たくさんの友達をこのプロジェクトに参加させたいと思います。」
さらには、芸能人たちは崩壊に向かっているタイの社会を心配し、国際仏教青年会と協力し、四つの道徳を回復するためのドラマを演じました。
1.善き星の奇跡
小さな少年たちは自分の悪い性格として出現した三匹の悪魔と戦うドラマです。
2.内からの黄金
ある中学生は、どんなに善い行いをしても認めてくれる人がいません。それにしても彼はその善行を続け、ついて周囲から認めてくれ、まるで中に潜んでいる黄金が表面まで現れてくるようなものです。
3.空の色が変化する
二つの家族は、このプロジェクトに参加している自分の子供のよい方向へと変化していくドラマです。
4.信仰の光
実際に、ある教師が生徒にこのプロジェクトに参加させ、周りからの賛成を受けずに、努力してきたストーリーです。
この様に、社会の様々な人からの応援によって、このプロジェクトはタイ社会に大きな変動を与えました。
2008年5月19日、タンマガーイ寺院にて第一回の善き星の青少年の集会が開催されました。1万校から来た50万人を超える学生たちは、お互いの経験を分け合って、世界で一番長い4キロほどのお釈迦様の伝記の展示会を見学し、皆が一緒に世界平和のために瞑想を行いました。
その感動的な出来事によって、過ぎ去った今でも参加した青少年たちの心の中に、善き種が蒔かれ、この世界の平和ために成長していくことでしょう。
この問題を解決しないまま放置すれば、国の将来が暗くなるに違いはありません。タイ国においては毎年、青少年による犯罪や麻薬服用、不倫関係問題などが深刻な社会的問題となってきました。このような問題は、一番小さな社会である家族から国への拡張をしていきます。
その小さな社会が崩壊しているように思えてならない今日この頃、これまでタイの社会の精神的柱としての寺院の責任が問われています。物質的発展だけを重視してきた国の方針は、青少年が道徳心を失う原因なのではないかという見方が高まっています。果たして、タイの仏教教団はこれらの問題をどのような役割を果たせばよいのかという難問が出てきます。
タイ国タンマガーイ寺院は、このようなタイの社会的問題の解決への道として、三つの組織が手を合わせねばならないと考えてます。それは家族と学校、そして寺院です。この三つの組織がそれぞれの立場から、青少年に対する道徳を教えれば、この問題がなくなるとみています。
この考えを実行するために、2008年、タンマガーイ寺院は国際仏教青年会と共に、「善き星」というプロジェクトを開催しました。このプロジェクトは、全国の小、中、高校生を対象に道徳を身につけることを目的にして、自分ができる身の回りの簡単な良い行いを毎日励行して、その結果を日記に書き記し、教師と両親に報告する、ということを指導しています。
善き星のプロジェクトの10項目の行い
1. 寝る前に読経する
2. 瞑想
3. 寝坊せずに起きたら直ぐ寝具を片付ける
4. 礼儀正しく、適切な服装を着る
5. 五戒を授かる
6. 両親に拝礼をする
7. 両親の仕事を助ける
8. 周囲の人の良さを見つけ、それを日記に書く
9. 教科書や役立つ本を読む
10.毎日、貯金する
このようなプロジェクトを積極的に学校に取り組んで、ようやく、その成果が顕著し遂に参加者数は50万人を超えました。そして、文部省もこのプロジェクトを支援するようになり、毎年二回、参加者全員が揃った中で省高官による成績優秀者への賞品授与式が開催されます。このプロジェクトの実施によって、タイの小、中、高校生の道徳モラルが向上したと、全国から賞賛の声が挙がっています。
参加している学校の声
この善き星プロジェクトに参加している「スッサーソンコ学校」の実例を見てみましょう。この学校はチャンマイ県にあり、都会からすごく離れています。この学校の生徒は繁栄から離れた山岳民族なので、社会的に不平等をされています。このような環境の中で生きている子供達は、不法就労をさせられたり、故郷を捨てて都会に就職に行ったりしている、という社会問題が頻繁に起きています。しかし、このプロジェクトは、子供たちに故郷に対する愛郷心を起こさせ、自分の知識を地域のために有効に開発してもらうこと、とそのような傾向が見られます。チョムナン・シュムシェン先生は、生徒がよい方向に改善していくことを次のように述べます。
「このプロジェクトを採用し始める頃、学生たちは、まだ両親に対する挨拶さえ行いませんでした。しかし、今になって学生たちはずいぶんと変わりました。家から出る前と帰宅する度に両親に礼を行っています。また、寝る前に読経と瞑想を欠かさずに行っています。このようなことを続ければ、都会への就職問題がなくなるでしょう。なぜなら、彼らは家族を愛して自分の生まれた故郷を愛するようになるからです。このプロジェクトは、子供に家族の大切さを教えるだけではなく、学問的に優れることには道徳も伴わなければならないことの重要さも教えているのです。」
スコータイ区域の教育部長ソムポン・タンティソム氏は「このプロジェクトに参加するすべての学校は、皆このプロジェクトの成果を評価しています。参加した学生は、よい方向へと変わって行きます。瞑想を通して自分の学問的な向上と、時間を守ることがよくなりました。ご両親も自分の子供への心配が少なくなります。青少年は国の発展の基礎だともいえます。ですから、このプロジェクトは長期的に国の将来の有利になるでしょう。」と語りました。
イー セーリー氏は、このプロジェクトに参加している息子の変化についてこう言いました。「息子は、このプロジェクトに参加してから、本当によい方向に変わりました。大人に対する謙虚さが生まれ、私の仕事を言わなくても助けてくれます。」
学期の間だけではなく、休みの期間においても、学生たちは、このプロジェクトの活動を続けているのです。
「私は学期中も休暇中も、お父さんとお母さんの家庭の仕事を助け、寝る前に瞑想を行っています。このプロジェクトに参加した後、私はよい友達を作ることがたくさんできました。今は、もう独りぼっちになるなんてぜんぜんないのです。次の学期にも、たくさんの友達をこのプロジェクトに参加させたいと思います。」
さらには、芸能人たちは崩壊に向かっているタイの社会を心配し、国際仏教青年会と協力し、四つの道徳を回復するためのドラマを演じました。
1.善き星の奇跡
小さな少年たちは自分の悪い性格として出現した三匹の悪魔と戦うドラマです。
2.内からの黄金
ある中学生は、どんなに善い行いをしても認めてくれる人がいません。それにしても彼はその善行を続け、ついて周囲から認めてくれ、まるで中に潜んでいる黄金が表面まで現れてくるようなものです。
3.空の色が変化する
二つの家族は、このプロジェクトに参加している自分の子供のよい方向へと変化していくドラマです。
4.信仰の光
実際に、ある教師が生徒にこのプロジェクトに参加させ、周りからの賛成を受けずに、努力してきたストーリーです。
この様に、社会の様々な人からの応援によって、このプロジェクトはタイ社会に大きな変動を与えました。
2008年5月19日、タンマガーイ寺院にて第一回の善き星の青少年の集会が開催されました。1万校から来た50万人を超える学生たちは、お互いの経験を分け合って、世界で一番長い4キロほどのお釈迦様の伝記の展示会を見学し、皆が一緒に世界平和のために瞑想を行いました。
その感動的な出来事によって、過ぎ去った今でも参加した青少年たちの心の中に、善き種が蒔かれ、この世界の平和ために成長していくことでしょう。